ステンレス板金加工 (有)田島製作所

ステンレス板金職人の日記

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『東京 第三京浜 1988』


このまま 突っ込もうかなぁ 
ベンツSLを ハイビームで煽り続ける
土砂降りの雨の三京

となりの席には ブロンドのローラ

スピード狂
いや チープスリルの虜

さっきから 俺がどれだけの男か 試してやがる

こいつに しゃぶられながら
文字どおり昇天するのも
いいかもしれない

たってる俺は強靭な狂人


いや ただの命知らず





いった直後に減速した



やはり こんな女といっしょには 終われない

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  1. 2008/09/30(火) 23:46:31|
  2. 創作

自分のための 自分勝手な物語


 何年たっても 忘れられないものがあった。

自分のために忘れちゃいけないと思い続けた。

    あの時の自分。 
 
   情けなかった自分。

何もできなかった…いや しなかった自分。

         ☆

 高校時代 となりに座っていた女のコ。
 
 ニカッ と笑う女のコ。

     不思議っこ。

 彼女は まことちゃん という漫画が好きだったので 僕は 彼女のことを
まこと と呼んでいた。

 彼女はみんなの人気者だった。

 とにかく よくしゃべって ひとを笑わせていた。 いつも 笑顔に
囲まれていた。

 彼女が人気者だったのは 彼女が 決して ひとを 分け隔てしたりしなかったからだ
と 今でも 思っている。 男子だろうが女子だろうが 勉強できようが 
できなかろうか 不良でも 優等生でも 先輩でも 後輩でも かっこいいやつだろうが
不潔だろうが とにかく とにかく 誰に対しても そして どんな いやな話題でも
眉間にしわをよせながらでも 口もとは ニカッ。だから 周りに人が集まる。いろんな
人の愛情が集まる。

  彼女は 将来有望なアスリートでもあった。 陸上部の短距離選手。

ラグビー部で 文字通り へどを吐きながら走っていた自分の横を
彼女は 風をきってさっそうに 走り抜けてた。来る日も 来る日も。
走る姿は 今でも目に焼きついているほど かっこよかった。

 僕も 恋心は 決してなかったけど 彼女のことを 大好きだった大勢の
男子のひとりだった。

                 ☆
 人生には きっと きっと その後の人生を大きく変えてしまう 魔の一瞬が
少なからず 多くの人に襲いかかっているんだと思う。

    彼女は 避けられなかった…。

    練習中の事故で 脊髄損傷。

 下半身不随で もう 言葉も思うように話せない…そんな話を聞いた。

  なんということだろう 一瞬の事故が 彼女の 言葉と足を うばって
しまった。 どちらも 彼女の そして まわりの人たちにも大事な
大事なものだったのに…・・
 
              ☆

  何ヶ月もかかって 復学した彼女は 車イス。そして うまくしゃべれない。

 そんな姿を目の当たりにして 何も言えなかった。なんて言っていいか
言葉がみつからない。一瞬にして暗転した彼女の運命。こんな不自由なまま
今後の人生を生きていかなければならないのか…。すこしでも 良くなって
いくのか?…希望があるのか?

 18歳の高校生の自分。あまりにも 無力すぎて 自信がなくて…・。
何日たっても 何度考えても どうしても どうしても 何て言ったらいいか
何をしたらいいか わからなかった。

           そして……逃げた。

            何もできなくて。

           いや 何もしないで。

     考えた言葉は あまりにも 無責任に思えたし

     考えついた どんな行為も無力で あさはかなものとしか思えなかった。

           だから 何もしないで 逃げちゃったんだ… 18歳の俺。

                  ☆

   否が応でも 時は 流れてしまう…。

  ときおり 彼女が 少しずつながらも 快方に向かっていると ひとのうわさで
聞きながらも あの時 逃げたことを 思い出しては そのたびに言い訳を
探し出して自分に言い聞かせた。

     しかたなかったんだ…

   情けないな~って 思いながら。

     それが 嘘だってわかっているから。

    ただの いくじなし。

        …25年間も。 

 彼女は その間 いく晩の眠れない夜を過ごしたのだろう?
どんなに 不安だっただろう? 何度 絶望したことだろう?
周りの人に 申し訳ないなんて 思ったことは 彼女にも あったのか?

             ☆

昨晩は 俳優業をしている友人の劇に 多くの同窓生が集まった。

ほんとは 劇より 彼女と再会できることの方が 楽しみだったんだ…俺。

開演前 彼女と再会できた。 僕に気がついて すぐに 手をふってくれた。

    ちゃんと 歩けるじゃん!!

     ふつうに しゃべれるじゃん!!

    がんばったんだな!! 

  時間がかかったけど がんばりぬいたんだなっ!!


終演後 みんなで いっしょに 飲んだ。笑った。

      楽しかった。

 僕にとっては あの頃 となりに座ってた そして 今は
44歳の女のコ。10歳の息子の お母さん。

 再会できて よかった。 ほんとうに よかった。心の底から はっきり
言い切れる。 僕を 苦しみから 解放してくれて ありがとう。
多分 俺が 苦しんでいたなんて 彼女 夢にも思わないだろうけど…ハハハ。

              ☆

 今でも まだ あの時 何を言えば良かったのか 何をすべきだったのか 答えは
見つかっていない。

でもね きっと こんなことだと思う。

 事態があまりにも 深刻で 残酷だったから どんな言葉も行為も 無責任としか
思えなかったんだと思う。そんな状況に 自分勝手に 苦しんでた。

 そして 一番大事なことに 気がついた。

 僕が彼女に惹かれていたのは 彼女との 楽しいおしゃべりや 彼女の 走っていた
姿だけではなくて ほんとうに ほんとうに 惹かれていたのは
    …・・彼女の生命力!!!
決して目では見れない でも 自分の目の前でしか感じ取ることができない 命の根源。
これに 気づかずに 惹かれて そして あこがれていたんだ!!

                 ☆
 帰り道 ほんとうに偶然 地下鉄のベンチで彼女と いっしょになった。
そして 別れ際 2ショットで 写真を撮った。

   もちろん 決めポーズは ……・“ぐわしっ!!” 

こうして 我が青春の1ページが 完結してくれました。
       自分のための 自分勝手な物語ですけど。
  1. 2008/09/29(月) 22:43:09|
  2. 創作

『サンフランシスコ チャイナビーチ 1989』


『サンフランシスコ チャイナビーチ 1989』

冷蔵庫は すでに からっぽだった。

ルームメイトのクッキーと
ポケットの小銭をあわせて 1ドルちょっと。

こうなりゃ COLT45。

馬のションベン味としか
例えようのないこのビールは
安くて 量が多い ただ それだけ。

この酒を大事に 大事に抱えて2人
やっと たどり着いた チャイナビーチ。

なにがなんでも この一本で 
酔っ払わなければいけない。

かわりばんつに 一口 すすっては
相手の顔を見て ヘラヘラ笑いながら
左右に 大きく 大きく 首をふった。 



そして 

彼女の目から 涙がこぼれた。


流れ続けた。


太陽が さんさんとふりそそぐ
異国の空の下
気狂いJAPが2人。


遠い夏の日の思い出。



  1. 2008/09/29(月) 22:13:43|
  2. 創作

『マンハッタン イーストヴィレッジ 1990』

 『マンハッタン イーストヴィレッジ 1990』



 真っ赤なパラフィン紙に包まれた ホワイト レイディを 吸引し

白濁したラクーを飲み干せば この瞬間を待ってました!!とばかりに

血は 一気に疾走しはじめる。


 血管が パンパンに 膨れて 今にも こめかみあたりから

ピューって 噴出しそうだ。

 
 満月の夜

 WAR ZONEから 1ブロック

 四階建てのビルの屋上


 “Fly like an eagle・・・”

スティーヴ ミラーの曲を 口ずさみながら ビルの縁を綱渡り。


 時折 両腕を 大きく広げ  ワシのポーズをとりながら 

生と死の間を楽しむ。微妙なバランスで支えられていた僕の人生。



 “ここから 地面に落ちたら どれくらい痛いかなぁ・・・”


  ポケットにあった 小銭を 落としてみた。



 
 ん・・・? 誰か下の道路にいるじゃん。金属音に敏感なホームレス。


 そうだ 次は もっとビルの近くに落として 近寄ってきた

あいつの頭上めがけ両足そろえて飛び降りるか・・・。



 ポケットを探っていたら 後ろから声がした。


 「ねぇ~ そんなとこにいないで こっちにおいでよ~」


        いつだってそうだ。

   バーバラは 最高に盛りあがってきたところで水をさす。



 「今夜は満月だぜ 月に向かって あいさつしたんか?」


パンツを脱ぎ しゃがみこみ 月に向かって大股をひらく バーバラ。




    ふう~ こいつも 壊れてるなぁ・・・



  でもさぁ やっぱ この程度の壊れ方じゃ わかんないのかなぁ・・・?

 死の縁で この瞬間 まだ 生きているってとこが 最高に気持ちいいんじゃん・・・


      まぁ いいか・・・

“Fly like an eagle・・・・・・Fly like an eagle・・・ ”


    この次の歌詞 何だっけなぁ・・・・・・

“into the future だったっけ???・・・ たしか そうだったよな・・・”





     未来かぁ・・・いいもんかもね・・・




 次の歌詞 to the sea を 思い出せなかったからこそ 今も生きている。

あの時 思い出せていたら 屋上からアスファルトへ最後の一歩を踏み出していたのかな。

        そんなもんだ。


  1. 2008/09/29(月) 22:08:28|
  2. 創作
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